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2007年03月 アーカイブ
2007年03月28日
「稚内の朝」

何も考えていなかった。
夜行バスで札幌から最北端の稚内にやって来た。
稚内駅前到着5時30分。
もちろん、どこの店も開いていない。
仕方なく朝陽や世界で一つしかないと言われる防波堤ドームをピンホールカメラやデジカメで撮影してみたものの30分くらいで終わってしまう。
そして何より寒い。
仕方がないので、始発で隣駅の南稚内まで行くことにして一駅分の切符を買ってみる。
かろうじて立ち食い蕎麦が開いたので、最北端の立ち食いそば屋で月見そばを食らう。
南稚内駅へ移動するも、少々、こちらの方が栄えている気はするが、朝7時前では稚内と同じでどこも開いていない。
ふらふら歩いているとトイレに行きたくなってきた。
しかも大きい方である。
自然の摂理ではあるが、何もここでと言いたくなるような場所でである。
雪の中で用を足すか。
ちょっとまだ理性が働いている。
前からは犬を連れた散歩のおじさんがやってきて
「おはようございます!」
と爽やかな挨拶をする。
「トイレはどこですか?」
と聞きたいところを我慢しながら、僕も精一杯の笑顔で挨拶する。
徐々にテンパリ気味である。
競歩の選手のような動きで駅へと戻る。
トイレに駆け込み、ギリギリセーフ。
これで一気に安心して更に散歩と行きたいところだが、残念ながらトイレで気力を使い切ってしまいぐったりしてしまう。
また稚内まで戻る。
ふらふらとバスターミナルに行くと宗谷岬行きのバスが後15分程でやってきそうである。
稚内を最北端と喜んでいたのだが、JR駅の最北端であって、地理上の最北端は宗谷岬であることを知り、迷わず往復切符を買う。
「9時に到着して、そのバスが折り返して9時30分に戻ってきますので、それに遅れないように乗り込んでくださいね。そうしないと次は15時まで来ませんので」
チケット売りのおじさんが丁寧に教えてくれた。
30分しか観光できないのかと残念に思い、バスに乗り込む。
1時間程で宗谷岬に到着。
何もない。
しかも寒い。
風も強い。
間宮林蔵の銅像を角度を変えて何枚も撮るが、そんなに面白いものでもない。
最北端の海を何枚も撮るが、日本海の海は物悲しく、そんなに面白いものでもない。
何度も書くが、3月の稚内はまだまだ寒い。
早くバスが来ないかなぁとさえ思い始める。
9時30分のバスがやってきて、まだ朝なのに疲れ切って眠ってしまうイシコであった。

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今回の北海道の旅の朝陽を一日くらいは添付します。
稚内の港から見た朝陽。

2007年03月26日
「キロロの朝」

車はなく、鳥のさえずりもない氷点下のキロロの朝である。
無音の世界に近い。
普段、音に溢れた世界で生活しているので、この無音という世界に身を置くと不思議な気持ちになる。
しかし、慣れてくると心地いい。
5、6年くらい前、フランスの某ブランドで記念写真集を創った際、モデルで参加してくださった中に登山家の野口氏がいた。
スタジオの楽屋で登山中の無音の怖さの話になった。
吹雪いていて30センチ前の視界が見えないことも怖いが、無音の静けさの中を歩き続けるのも怖いとおっしゃっていた。
無音に狂いそうになることさえあるらしい。
そんな話をふと思い出しながら、ピンホールカメラで写真を何枚か撮る。
もちろん無音の様子はカメラに残せない。
待てよ。
もともとカメラという表現には音がない。
ということはカメラというのは無音で表現する世界観の一つなのかもとちょっと哲学的考えにふけろうかなぁと思いきや寒さが足下から襲ってきた。
下はジャージのままだったのである。
寒さが現実へと引き戻し、ロッジへと戻るのであった。

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今回、お世話になったロッジに併設されていたゲルである。
草原のゲルもいいが、雪景色の中のゲルもいい。
ちなみにここのロッジは映画「ラブレター」のロケ地でもある。

2007年03月24日
「朝空弁の楽しみ」

朝一の飛行機で北海道へホワイトマンスキーツアーに出掛ける。
朝一の飛行機の楽しみに空弁がある。
搭乗手続きを済ませ、手荷物検査も済ませると空弁を持って、早々に搭乗口の待ち合い椅子に向かう。
窓側、すなわち一番前の椅子に座り、飛行機を眺めながら、空弁タイムを満喫するのである。
手鞠寿司のような物もあれば、おこわいなりもある。
焼き鯖寿司もいいし、シメサバ寿司もいい。
朝から揚げ物はキツいイメージがありそうだが、マイセンのカツサンドや  何故か朝でもぺろりと食べてしまう。
本日は、西日暮里の肉屋「北島」が創ったメンチカツサンド。
北島のメンチカツサンド。
キャベツの歯ごたえがシャキシャキしていて味わい深い。
メンチカツサンドに朝ビールといきたいところだが、昨日、飲み過ぎて二日酔い。
ガス入りのミネラルウォーターと冷たいブラックコーヒーを味わうのであった。
二日酔いで揚げ物って文字で書いたら、気持ち悪くなってきた。

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関係ないんだけど、北海道で見つけた元ドライブインだったであろう廃墟。
ここで出してた朝ご飯とか気になるなぁ。
そもそも朝はやってなかった確率の方が高いと思うが…。

2007年03月21日
「石垣島の夜明け」

来月公開の「恋しくて」の試写を観る。
「ナヴィの恋」や「ホテル・ハイビスカス」で知られる中江監督の新作である。
僕は映画評論家ではないので、いつものように映画そのものの批評はしないというかできないけど、
「この映画どうだった?」
と聞かれたら、
「温かくなるいい映画ですよ」
と答えると思う。
それはともかく、朝ブログなので、朝のお話を書こう。
この映画のオープニングは主人公の一人「加那子」の部屋の夜が開けていくシーンから始まる。
その後も夜が開けていく石垣島の空が、映画の中には2度出てくる。
監督の意図や映画評論家の見方はわからないが、僕には悲しいことがあろうが、挫折しようが、夜が明ければ、人間は復活して、新しいことが待っているよと石垣の空が言っているように観えた。
それにしても石垣の朝の空も気持ちよさそうである。
残念ながら、石垣島は宮古島や小浜島に行くときに乗換えで立ち寄ったくらいで、石垣島で朝を迎えたことはない。
だから、どうなんだって言われても困るが、やはり夜明けは島によってどこか違うと思う。
たいていは、島によってというよりは、その島にいるときの自分の気分や物理的なことを言えば湿度によってもどこか違ってみえるのだろう。
だから、どうなんだって言われてもこれまた困るけど。

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今月、キューバでもトロントでも朝日が撮れなかったので、ちょっと前なのですが、バリの朝日でご勘弁くださいませ。
なんでバリなんだと言われても困るけど。
一応、島つながりということで。

2007年03月20日
「連絡通路を歩きながら」

転職した人が、昔、通っていた会社のことを思い出す朝ってこんなときなのかもしれない。
わかりにくいたとえである。
しかも、職についたことがないイシコに言われたくないと思われるかもしれない。
あくまで予測である。
通勤ラッシュの満員電車に揺られ、インタビュー連載の取材で、浅草に向かっていた。
都営新宿線の馬喰横山で降り、都営浅草線の東日本橋から乗り換えて浅草まで行くルートであった。
この連絡通路を歩きながら、懐かしい気持ちになったのである。
上京して2年目くらいだったと思う。
浅草サンバカーニバルという浅草のお祭りの広報をやっていたことがある。
事務局が浅草にあり、3、4ヶ月だったとは思うが、毎朝、浅草の雷門前の観光センターに通っていた。
そのとき、いつもこのルートで通っていたのだ。
連絡通路を歩きながら、ふっと当時のことが走馬灯のように蘇ってくる。
この感覚は、悪いものではない。
歳を経たからこそ味わえる感覚。
サラリーマンの中に僕と同じような昔の思いを巡らしながら歩いている人はいないか見てみる。
判断基準がわからない。
想像してしまうのは転職、部署変更、就職の季節である。
それはそれで新しい季節が始まろうとしている。
いいねぇ〜。
何故か笑みがこぼれる。
周囲から見たら、気持ち悪い中年男に映っているのだろう。

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これくらいのおじいちゃんだったら、走馬灯のできる道がたくさんあるんだろうなぁ。

2007年03月17日
「京都から呼び出し」

今日は予定が何もないので、気持ちよく朝ビールを飲んでいると携帯が鳴った。
舞台の本番で京都に行っている俳優の福山氏からである。
「ひさしぶり〜!元気〜?」
「元気!元気!で、イシコさん、今、どこ?」
「うちでビール飲んでるよ〜ん」
「うち!うちにいるんだね!ラッキー!ちょっとお願い聞いてくれへん?僕の家に行ってださい!」
彼の家は僕の家の近くで、運悪く僕は何故か彼の部屋の鍵も持っている。
どうやら彼は実家の京都にインターネットをつないだのだが、自分のプロバイダーのIDがわからないらしい。
「今、飲んでるんだよなぁ。午後にでも取りに行ってファックスしたらいいんでしょ?」
そう言うと彼は
「今、業者さんが来とんねん。今、行って!お願い!」
僕はジャージのまま、外に出た。
公園を通っていくとコブシの花がキレイに咲いている。
一度、方南通りに出てしばらく歩くとクラクションの音がする。
僕の横に車が停まり、窓が開いた。
「イシコちゃん、久しぶり〜。何やってんの?」
モータージャーナリストの松下氏である。
「久しぶり〜!僕?呼び出された」
「呼び出し?」
「京都から」
「京都?」
「僕もよくわかんないんだよね」
「取材中だから、また電話するよ〜」
松下氏も忙しそうである。
失礼!僕は忙しくない。
ということは「松下氏は忙しそうである」が正解か。
ともかく、そんな偶然の出会いもありながら福山氏の家まで歩いていく。
人の家のドアに鍵を差し込むのはドキドキする。
悪いことをしているわけではないのだが、泥棒のように思われないかドキドキしてしまう。
中に入り到着したことを電話で伝える。
言われた通り引き出しを開ける。
泥棒のように思われないかではなく、泥棒になったような気持ちで引き出しの中を探る。
まぁ、IDの書かれた書類が見つかったからめでたし。めでたし。

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これは、こぶしじゃなくて、高知の足摺岬で撮った花(名前忘れちゃったなぁ)のめしべ。なんか漬け物みたいで美味しそうだよねぇ。

2007年03月13日
「カラスの仕業」

このところ洗濯をする度に、物干竿にかけてあるワイヤーのハンガーがだんだん減っていることには薄々、気がついていた。
風で飛んで行ったしまったのかと思い、知らないうちに近所の家にブーメランのように巻き散らしていて、ご迷惑になっているのかもと少々、気がかりではあった。
今日も起きるとベランダでガタガタ音がする。
風が強そうだなぁと直火式エスプレッソメーカーに豆と水を入れて、直接、火にくべる。
まだガタガタ音がする。
これだけ風が強いと今日も花粉が飛んでそうである。
様子を見ようと磨りガラスの窓を開けると黒い物体と目があった。
紛れもないカラス君である。
これだけ近くで、ご対面したことがあっただろうか。
彼は怯えるわけでもなく、
「どうかしましたか?」
的に僕をじっと見ていた。
まぁ、物干竿にハンガーを置きっぱなしにしておいた僕も悪い。
「後で洗濯するから少し残しておいてね」
そう声をかけると、窓を閉めてエスプレッソの出来上がりを確かめに戻る。
洗濯時に確認すると、本日も1本、お持ち帰りになったようである。
今後、ハンガーは出しっ放しにしないようにするので、カラス君、明日、来てもないからね。

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窓を開けて、らくだがいたらびっくりするだろうなぁ。

2007年03月10日
「時差ボケで味わえる夜型の朝」

普段、朝型なので、夜はどうしても寝るのが早い。
それだからこのブログをやっているわけで…。
ただ、キューバから戻ってきてから、時差ボケが激しいのである。
夜遅くまで起きていられる。
ちょっとだけ憧れる夜型。
こんなときしか味わえない。
いい気になって朝方近くまで飲んでしまった。
veritaでお世話になっている堺氏や小林氏が
「イシコさんが遅くまで起きている!」
とビックリしている。
その言葉を聞いて嬉しくなり、3杯目のギムレットを頼む。
きっと後、2、3日で朝型に戻ってしまうのだから、その間だけでも夜型を楽しんでみたい。
こうして気怠い朝の明け方を拝んでから眠りに就く。
何だか少しだけ不良になったようで嬉しいイシコであった。

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真っ暗にして眠ると、ふと目覚めたときに今、時計が朝を指しているのか夜を指しているのかがわからなくなる。自意識過剰になり、小説の主人公のような気持ちになってちょっと気持ちよかったりする。

2007年03月06日
「朝から葉巻」

あっという間にキューバ最終日の朝。
昨日、パーティーから戻るとベランダに出て、月を眺めていた。
キューバの海に映った月は美しかった。
こういった時、葉巻の香りは更に幸せな時間をもたらしてくれる。
30分程度葉巻を吸いながら、見ていただろうか。
いつしかうとうとしていた。
葉巻も消えていた。
ベッドに吸い込まれて深い眠りに堕ちるが、僕にしては珍しく4時間程度で目を覚ます。
もう一度、最後のキューバの朝を感じながら、ベランダで葉巻を吸いたかったのだろう。
イシコの悪あがきである。
葉巻は途中で消しても、続きから吸えるのがイイ。
僕は普段、煙草を吸わない。
時々、一本だけ吸いたくなると誰かにもらい煙草をする程度である。
葉巻は、これから歳を経るにつれて、きっと楽しんでいくに違いない。
そんな体験を存分に味合わせてくれた今回の旅には感謝である。
ちなみに今、口にしているのは昨日のパーティーでいただいたモンテクリストの葉巻である。
日本でもお馴染みのブランドである。
この1日後、イシコが携帯電話をなくすことも知らず。
キューバ旅はイシコの不注意が目立った旅であった。

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COHIBAという葉巻の最高級ブランドの工場も見学させてもらった。
ここを見てから、葉巻を吸うとまた味わい方も違う。
単純なイシコである。

2007年03月03日
「キューバの朝食」

今回、楽園ゴルフ&バガンスの取材である。
スケジュール的に街の朝食取材には行けず、ホテルのビュッフェ式の朝食になってしまう。
聞いたところによると、普段のキューバ人の朝食はパンとキューバンコーヒー(エスプレッソ)というのが多いかなぁという話だった。
ホテルのビュッフェではフルーツのコーナーに美味しいグアバを発見すると南米(正式には中南米だけれども)に来たなぁと実感するわけである。
南国のフルーツにありがちな見た目で敬遠するかもしれないが、これが濃厚で美味しいのである。
僕などは種まで一緒にもりもり食べていた。
朝食はパンと書いたが、それでもキューバの主食は基本的に米であると思われる。
伝統料理の日本で言うところのお赤飯のような豆ご飯「アロス・ゴングリ」と呼ばれるご飯もあれば、
豆のスープ「フリホール・ネグロ」をかけて食べるご飯もある。
本日も幸せなキューバの朝食なり。
この数時間後、イシコが詐欺に合うことも知らず。

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朝食もいいが、キューバでモヒートが飲めたことも最高である。
モヒートとはキューバ発祥のラムベースのカクテル。
ミントの葉が入り、砂糖やソーダ水も入っているので飲みやすいのだが、調子にのるとすぐに酔っぱらってしまう。

2007年03月01日
「トロントの朝再び」

トロントで乗り継ぎのため1泊してから、キューバに向かう。
朝プロジェクトのプロデューサーで、ミュージシャンでもある古田氏も一緒である。
早朝4時30分のトロント。
まだ外は暗い。
古田氏は既に起きて、パソコンを開き、全開で仕事をしている。
僕はコーヒーを入れて、ボーッとトロントの景色を眺めていた。
あまりにも僕がボーッとしているので古田氏がレコーディングしたばかりのプライマルグラビティの音源をヘッドホンで聞かせてくれた。
静かなトロントの早朝の街並、旅が始まる高揚感、ピアノの音が身体の中で混ざり合いながら、幸せな朝の時間が過ぎていくのであった。
この数時間後に、イシコ大パニックの図になることも知らず。

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その大パニックの後にキューバの空がやってくる。
それにしてもキューバは50年代、60年代のアメ車が多かった。