今日は予定が何もないので、気持ちよく朝ビールを飲んでいると携帯が鳴った。
舞台の本番で京都に行っている俳優の福山氏からである。
「ひさしぶり〜!元気〜?」
「元気!元気!で、イシコさん、今、どこ?」
「うちでビール飲んでるよ〜ん」
「うち!うちにいるんだね!ラッキー!ちょっとお願い聞いてくれへん?僕の家に行ってださい!」
彼の家は僕の家の近くで、運悪く僕は何故か彼の部屋の鍵も持っている。
どうやら彼は実家の京都にインターネットをつないだのだが、自分のプロバイダーのIDがわからないらしい。
「今、飲んでるんだよなぁ。午後にでも取りに行ってファックスしたらいいんでしょ?」
そう言うと彼は
「今、業者さんが来とんねん。今、行って!お願い!」
僕はジャージのまま、外に出た。
公園を通っていくとコブシの花がキレイに咲いている。
一度、方南通りに出てしばらく歩くとクラクションの音がする。
僕の横に車が停まり、窓が開いた。
「イシコちゃん、久しぶり〜。何やってんの?」
モータージャーナリストの松下氏である。
「久しぶり〜!僕?呼び出された」
「呼び出し?」
「京都から」
「京都?」
「僕もよくわかんないんだよね」
「取材中だから、また電話するよ〜」
松下氏も忙しそうである。
失礼!僕は忙しくない。
ということは「松下氏は忙しそうである」が正解か。
ともかく、そんな偶然の出会いもありながら福山氏の家まで歩いていく。
人の家のドアに鍵を差し込むのはドキドキする。
悪いことをしているわけではないのだが、泥棒のように思われないかドキドキしてしまう。
中に入り到着したことを電話で伝える。
言われた通り引き出しを開ける。
泥棒のように思われないかではなく、泥棒になったような気持ちで引き出しの中を探る。
まぁ、IDの書かれた書類が見つかったからめでたし。めでたし。
これは、こぶしじゃなくて、高知の足摺岬で撮った花(名前忘れちゃったなぁ)のめしべ。なんか漬け物みたいで美味しそうだよねぇ。

















