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2006年12月07日

「試写室でいびきをかく男」

渋谷の試写室に徐々に大きくなる効果音が響き渡っていた。
来月、レイトショー公開になる映画「パイルドライバー」の試写に来ている。
早寝早起きな僕は、モーニングショーは観ることはあってもレイトショーを観ることはほとんどない。
と無理矢理、「朝」に結びつけておいてから話を始める。
強い男に憧れる主人公がやくざの学校に通うことから巻き起こる物語。
動きの激しい映画なので、最初はあまり気にならなかったのだが、静かなシーンになったときだった。
「んが〜んが〜」
効果音ではない確実にいびきとわかる音を確認した。
もういびきという文字ではなく、THE IBIKIという世界に通用しそうな音である。
最初は僕もいびきを笑って聞き流そうとしていたのだが、徐々に邪魔になってきた。
「おっほん!」
ちょっと渋めのおじさんの声が放った、いかにも、起こす目的の為の咳払いが試写室に鳴り響く。
しかし、スクリーン上の主人公ソーイチ演じる松尾敏伸氏の台詞にかぶるようにTHE IBIKIは鳴り響く。
「えええっへん!」
今度は若い男性が、そんなエヘン虫いないだろうと言うくらいのエヘン咳払いを炸裂した。
THE IBIKIは動じない。
試写室に集まった人達が同じ気持ちになっていくのが手にとるようにわかる。
こうなってくると映画に集中できない危機である。
と、そのときである。
スクリーンでは、やくざのゾンビが登場するときの効果音が試写室に鳴り響く。
THE IBIKIが止まった。
効果音には効果音が対処法なのである。

IMG_5546.JPG

こんな感じで気持ちよく眠っていたのだろう。
これはトロント映画祭ブログで使った写真である。
別バージョンだけど…。

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